放射線室の理念
地域の急性期および地域包括ケアの医療機関として、患者様に質の高い医療を提供するため
各部署と連携し資質の向上に努めます
基本方針
・患者様の人権を尊重し、常に思いやりと優しさを持って接します
・質の高い画質を提供するため、資質の向上に努めます
・被ばく低減と放射線の安全管理に努めます
装置紹介
放射線室では、一般撮影装置、CT、MRI、骨密度撮影装置、透視撮影装置を用いて検査を行っています。
放射線というと、「被ばく」を心配される方が多いですが、医療で使われている放射線は(ガンの放射線治療を除き)体には影響しない線量で検査をしています。
また、適切な線量でよりよい画像を提供するのが私たち診療放射線技師の仕事です。
現在、様々な病気の診断にはこれらの装置を用いた検査が必要不可欠となっています。
私たちは一つ一つの検査に力をいれ、病気の早期発見や正確な診断が得られるような画像を提供し、皆様の健康維持に貢献できればと思っています。
一般撮影装置
一般撮影とは、胸部・腹部、頭部や四肢の骨などに対してX線を利用して撮影する検査のことです。
当院ではFPD(フラットパネル)を使用しています。FPDとは、体を透過したX線をデジタル信号に変換することによって画像を得る装置です。
少ないX線量で高精細な画像を得ることができます。
骨密度測定装置
骨密度測定は、骨の密度(骨塩量)を測定する検査です。これにより骨粗鬆症の診断が可能です。また、それらの経過観察にも利用されています。
2種類のエネルギーの放射線を使用することで、精度の高い結果を得ることができるDEXA法を用いて、腰、太もも、手首の骨などを測定します。
当院では、特に骨折するリスクの高い腰と太ももの骨が測定部位となります。
CT
CT検査は、体にさまざまな方向からX線を当てて体の断面の画像を作る検査です。
当院ではCanon社製Aquilion Lightning Helios Editionを導入しています
優れた分解能と高速撮影を備えた80列のマルチスライスCTです。圧迫感の少ない780mm大口径によって、高齢で動きが制限される方や、動かすことのできない重篤な状態にある方に対して、体位によらない柔軟な検査が行えます。
また、圧迫感が少ないことで、お子様でも容易に検査を受けられます。
口腔外科からの依頼による歯列弓に沿ったパノラマ像や、クロスカット像を作成し、ライフサイズで出力もできます。
CT検査の禁止事項
次のような方は検査を受けることができません。必ず医師や放射線技師にお申し出ください。
(1)埋め込み型除細動器を装着されている方
(2)インスリン注入ポンプを装着されている方
MRI
MRI検査は強い磁石と特殊な電波の力により、人体内部の構造を画像化する検査です。CTとは異なり、放射線を使わないため被ばくの心配はありません。
頭部領域の疾患や整形外科領域、腹部・骨盤領域など、全身各部位の診断に役立ちます。
1回の検査でさまざまな断面から撮像するため、検査時間は30分ほどかかります。
当院ではGEヘルスケア製1.5TMRI SIGNA Creatorを導入しています。
光デジタル伝送技術や静磁場均一性の高いマグネットを使用しているため、ノイズが少なく広範囲な撮像が可能です。また、高度な動き補正技術により、体動に強い装置となっています。
MRI検査の禁止事項
次のような方は検査を受けることができません。必ず医師や放射線技師にお申し出ください。
(1)心臓ペースメーカー(MRI対応も含む)・植込み型除細動器を装着されている方
(2)神経刺激装置・骨成長刺激装置を装着されている方
(3)人工内耳を装着されている方
(4)人工心臓弁(1970年以前のもの)の手術を受けられている方
(5)可変式脳室シャントを留置されている方
(6)可動性義眼を装着されている方
(7)チタン製以外の脳動脈瘤クリップが入っている方
(8)インスリン注入ポンプを装着されている方
X線TV装置
X線TV検査は、X線を用いて人体をリアルタイムで透視し、画像を動画のように観察しながら撮影を行う検査です。
当院ではFUJIFILM Healthcare製CUREVISTA Openを導入し、食道・胃などの上部消化管造影検査、胆嚢・膵臓などの消化器系の検査、全脊椎や全下肢の撮影や骨折の整復などを行っています。
FPDを搭載しているため、少ないX線量で高精細な画像を得ることができます。また、寝台を動かさずに検査ができるため、寝台に手を巻き込むなどの事故を防ぐことができ、安全に検査を受けていただけます。
口腔外科撮影装置
パノラマ撮影
パノラマ撮影は、一枚の写真に上下の歯全体を撮影します。歯の位置や方向、
形態、顎骨内部の病気の有無を確認します。
デンタル撮影
デンタル撮影は、口内に撮影用のフィルムを直接入れ、1~3本の歯を撮影します。
パノラマ撮影よりも微細な情報が得られます。口の中を見ただけでは確認困難な虫歯の発見や
治療過程を確認します
セファロ撮影(頭部X線規格撮影)
セファロ撮影は、歯の矯正治療などで噛み合わせを見るために使用する顔面・頭部のX線撮影のことです。専用装置を使用し、イヤーロッドと呼ばれる突起を耳の穴に入れて位置合わせをすることによって、頭部を同じ位置・拡大率で撮影することができます。それにより、矯正治療前の診断時、矯正治療中や治療後の状態確認用の写真を同じ規格で撮影でき、比較することが可能となります。
最後に
ご不明な点が御座いましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。